漢方内科とは
漢方内科は漢方薬を処方する外来になります。なお当院で処方する漢方薬は、原則保険が適用されるものを使用しています。
漢方というのは、6世紀頃に中国から日本に伝わったもので、その後は15世紀頃まで断続的に中国から伝来し、江戸時代を境に独自に国内で発展してきました。
明治時代に政府の方針で一度廃絶の危機に落ちいますが、医師・薬剤師達の努力で再興して現在に至ります。なお漢方薬とは複数の生薬(主に植物、動物、鉱物で薬効を持つとされるもの)を薬剤として用います。1つ1つは自然界の産物ですので効果は弱く、組み合わせる(単体で用いられることもあります)事で相乗効果を引き出します。エキス剤としてパッケージされているものは、それら有効成分を抽出して、濃縮・乾燥させて粉末や錠剤にしたものです。
漢方薬は、人間が本来持っている「自然治癒力」を高める効果が期待できると言われていますが、実際は複数の生薬の薬効が直接体を治しています。胃薬の例で説明すると、西洋医学の様に「胃薬なら胃液を減少させる」など臓器特異的な作用の仕方はしません。ある生薬は胃の蠕動運動を亢進する、別の生薬は小腸・大腸での吸収スピードを亢進する。効果が合わさると食べたものが胃の中から早く無くなる事で胃液を出す量が減って胃が痛くなくなる。この様な形で効果を出します。同じ胃痛であっても、胃液が出る量が多いのか、食べたものが胃の中にある停滞時間が長いのか、ストレスが溜まって胃が動きすぎて痛いのかなど違いがあります。そのためにそれぞれの患者さんの体質に合わせて処方されます。同じ症状を訴える患者さんがいたとしても一方には効果はあるが、一方には効果がないということが日常的に見られます。
また同一人物の方であっても、体調が以前と異なっていれば必要な生薬も変わり、効果がみられないということもあります。なお、漢方医学では診察方法として四診(視覚による診察の望診、聴覚と嗅覚による診察の聞診、患者さんの病歴や体質傾向をお聞きする問診・脈と腹部診察など触覚の診察による切診)が用いられているわけですが、当院でもこれらを用いた診察を行います。
また漢方薬は西洋医学と相反しないのも利点で、漢方薬を始めるにあたって西洋薬の使用を止める必要はなく、併用することができます。したがって患者さんによっては、西洋医学を中心とした治療に補完する形で漢方薬を使用されている方もいます。
漢方薬がよく使用される疾患
漢方薬がよく使用される疾患は多様ですが、その中でも風邪、消化器症状(腹痛、下痢、便秘)、婦人科疾患(月経不順、月経痛、冷え症 など)、アレルギー性疾患(アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症、じんましん など)、慢性的な頭痛、膠原病やがんなどで生じるとされる体調不良や体力の低下といったことに効果が期待できます。当院では膠原病が専門ですが、西洋医学でカバーしきれない症状に漢方で対応しております。
なお漢方薬は自然界にあるものを生薬として使用していますが、副作用が出ることもあります。例えば漢方薬として使用されている甘草は摂取しすぎると全身のむくみと血圧上昇することがあります。またアレルギー反応を起こして皮膚に皮疹ができる可能性もあります。当院では、血液検査などを行うなどして、これらの症状が現れるかどうかの確認は定期的に行うようにしています。
院長 野崎 高正
東京都練馬区東大泉1-37-1 マルキシビル4階
tel.03-3978-7722
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西武池袋線「大泉学園駅」徒歩2分
西武バス「大泉学園北口」停留所下車 徒歩2分
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